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鼻歌




倒れる前に、

ママが最後にトイレにこもったときに、

僕は扉のすぐ外で、

扉に顔をくっつけながら、じっと待っていた。





扉の向こうからかすかな鼻歌が聞こえてきた。

気のせいかとも思ったけれど、

確かにママの声だった。

力のない、か細い声だった。



ママは、しんどいのは 自分の気の弱さのせいだと、

そう思い込もうと、

そのために、気を紛らわそうと、

鼻歌を歌っていた。


必死な思いで、鼻歌を歌っていたんだ。


皆がそういうから。 僕が、そういうから!





そしてそのまま気を失って倒れた。





命をかけた、あの鼻歌を、決して忘れません。

もう、絶対に、がまんさせないので、

必ず良くなってね、ママ。



妻が、入院して数日。

ようやく会話できるようになってきた頃。


「パパには言うなって言われてるけれど

 お姉ちゃん、初潮をむかえたんだよ

 もう4月のことだからずいぶん前だけど」


ママは本人に言うなって言うけれど、

僕はもう、ずっとずっと前から心に決めていたのだ。



その夜、娘と二人っきりで話をした。


******

お姉ちゃん、今日病院にいってね、

ママの出血はやはりかなり多かったようで、

先生が言うには、男性だったら死んでいただろうって。


それはどういう意味かわかるか?

 女性の体は強くできている。女性の心は強くできている。

 ということなんだ。


なぜかわかるか?

 女性には、それだけ大きな役割があるからなんだ。


出産はもちろん、ママのような症状も決して特別なことではなく、

女性には誰にでも起こりうること、それ以外にもたくさん

男性には考えられない、苦難を乗り切らなければならない可能性がある。

そういうことだ。


そしてお姉ちゃん、こんな話はするのいやかもしれないけれど、

パパは、娘ができたときから決めていたことなので、

このことは必ず言うと決めていたことなので、

言わせてもらうよ。


ママから初潮がきたときいたよ。




 おめでとう。




ずいぶん日にちがたってしまっているようだし、

本当はちゃんとお祝いすべきことだと思っている。

パパも、ママも、お前が人として女性としてひとつの大きな成長を迎えたことを

本当にうれしく思っているんだよ。



そして、おまえ自身はよく考えてほしい。

さっき話したように、おまえは、ママと同じ女性として

大きな、宿命というか、役割を持っていること。

もちろん、子供を生むのか、結婚するのか、

それは知らないけれど、自分の人生だから。

だけれども、ママのような立派な女性になってください。


そのために、自分自身を粗末にしない。無駄にしない。

大切に、大切に、よく考えて人生を生きてください。



以上。






******




僕は、涙をこらえながら話をしていた。

なぜ、涙が溢れそうだったのだろう。



娘はボロボロと涙を零しながら聞いていた。

彼女の感受性には、何か響いたようで安心した。








これまでの、娘よ さようなら。



ありがとう。





























ママ、ごめん

妻が数日前からまた不正出血があって、近くの婦人科に通っていたのだが、

日曜日に様子が悪くなり、医者に行きたいと。

あわててかかっている病院や、近くの病院、前に入院していた病院に

電話をかけたのだけれど、

どこも答えは、安静にして、「週明けに来てください」


本人にとっては、前みたいに倒れて救急車を呼ぶ事態になっては、

回りに迷惑をかけるので、早めに病院にいって、できれば入院したい

ということだったのだけれど、

どこも同じ回答だったので、僕も

「安静にしとき。気持ちの問題が大きいとおもうよ」

と、なだめていた。


その直後、

トイレに入ってなかなか出てこない。






突然、バタン!という大きな音。

あわてて開けると、妻が前のめりに倒れていた。

急いで抱えあげると、次は後ろに倒れ、

目は白目、体が痙攣している。


僕は恐怖し、あわててあわてて妻を抱え込んだ。

するとそのまま、覆いかぶさるように前に倒れこんできて、

足がまだ復調しきらない僕は支えきれずに一緒に倒れこんだ。



倒れたまま、妻を抱えたまま、叫び続けた。

「ママー! ママー! ママー! ママー! ママー! ・・・・・・・・・・・」


何十回も呼んだことだろう、もう帰ってこないかもしれないと頭によぎるのを

振り払うように、必死に叫んだ。

子供たちの喚きが、遠くのほうで聞こえている気がした。




ママの意識が、というか息が吹き返したのに気づき、われに返った。

 「お姉ちゃん、デンワ、デンワ! ハヤク、ハヤク!」


泣きながら娘が

 「何処に!」


僕、動転しながら、

 「ばあちゃんとこ! いや、病院! いや!救急車や!!!」


すぐさま、救急車を呼ぶ娘

その声を聞きながら自分も落ち着いてきた。

冷静に、状況を伝え、場所を指示する娘は、

この状況で取り乱さずに、意外に頼りになった。





そして救急車がやってきた。

いくつかの病院に断られ、少しはなれた大学病院で、受け入れてくれた。




***


結局前と同じ。

つらい目をさせてしまった。


デンワしても、診察してくれない病院。

救急車も受け入れてくれない病院。

いろいろ事情があるのだろうが、憤りを感じる。



しかし、一番腹立たしいのは、自分。



また、同じ目をさせてしました。

みんなに迷惑をかけたくないので、倒れる前に入院したいといったのに、

我慢をさせてしまった自分。

ドンだけつらい思いをしたのだろう、苦しい思いをしたのだろう。



ごめん、ごめん、ごめん、、、、、、、ママ。
















誕生日

5/20に誕生日を迎えた次男君

学校で同級生の女の子に誕生日プレゼントをもらったと。



双子の長男に、

バレンタインデーでは、連戦連敗の次男。

たまには、勝利する事もあるんだね~。





聞くと、自分の小遣いで買ったということなので、

ママから、先方のお母さんに確認した上で改めて開封させた。


中身は、遊戯王のカードが2パック

「レアカードが入ってた!」と喜んでいた次男。


君の喜ぶものを一生懸命考えて、

自分の大事な小遣いから、300円もの大金を使って、

買ったカードだ、そらレアカードも入っている事だろう。

いやいや、全部がレアカードなんだぞ、と

いったもののわかっているのかどうか...



とにかく明日誕生日を聞いてくる事、

そして、ちゃんとお返しするんだぞ。


というと、

「オレも、自分の小遣いでかわなあかんのかな・・」


と小声で聞く次男、



当たり前。



夢の話

昨日、久々に見た夢を覚えていた。

オリンピックに、水泳選手として出場し、銅だかのメダルを取った。

そんな話をすると、子供たちがみな、

「私は・・・」
「俺は・・・」

と、次々と話をしだしてとまらなくなった。

いつしか、パパの夢の話は、どこへやら。



いつまでこんな無邪気な会話ができるのだろう。

最近は、毎日こんなことばかりを考える。

いつまでたっても、子供は子供、とは思いつつも、

本当に、子供らしい子供との会話や、日常は

やがてなくなるその日に向かい

日に日に、時間を減らしていっているのだ。


そのことがむなしく、寂しく、

思うのだ。








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